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院長・川村正英の


骨粗しょう症における骨の変化 2022年11月1日

 骨の内部には建物の梁に例えられる網目状の構造があり、これを骨梁といいます。骨梁には衝撃を吸収する役割がありますが、骨粗しょう症では骨梁がまばらとなるため骨の強さが低下して骨折リスクが高まります。
人の骨では、一生を通じて骨形成と骨吸収が行われていますが、この過程には性ホルモン、ビタミンDなどの因子が関与しています。正常では骨形成と骨吸収のバランスが取れていますが、骨吸収が骨形成を上回ると、骨量の減少が起こり骨粗しょう症となります。閉経による女性ホルモンの欠乏や加齢現象により骨粗しょう症になることが多いのですが、他に原因となる疾患があって骨粗しょう症を生じる場合もあります。
骨粗しょう症は骨吸収・骨形成ともに亢進している高代謝回転型と、いずれも低下している低代謝回転型に分類され、用いる薬物も骨粗しょう症の程度やタイプに応じて選択する必要があります。骨粗しょう症についてお悩みの方には整形外科受診をお勧めします。
 
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