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院長・川村正英の


骨粗鬆症による非外傷性骨折 2021年10月4日

 骨粗鬆症で骨が弱くなった場合に転倒などのけがをしなくても骨折が生じる場合があります。よく見られるのは胸椎および腰椎の圧迫骨折ですが、当院に受診した患者さんの約半数は非外傷性に骨折が生じていました。その他には股の付け根である大腿骨頸部、骨盤の恥骨・坐骨、尾てい骨の上にある仙骨、肋骨などに非外傷性の骨折が生じることがあります。
 そのまま放置しても肋骨や骨盤などは大きい問題が残らずに治っていくことが多いですが、胸椎・腰椎は変形が進行して背中が曲がることが少なくありませんし、骨癒合が得られずに痛みが残り、神経が圧迫される場合もあります。また、大腿骨頸部骨折は手術を受けなければ治らないことがほとんどで、歩行不能となり寝たきりになることも考えられます。従ってこれらの骨折は整形外科での治療が必要となります。
 このような非外傷性骨折が起こる人は重度の骨粗鬆症があると考えられ、ひとまず骨折が治っても新たな骨折を生じやすいので、骨粗鬆症治療の継続が必要です。
 
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