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院長・川村正英の


親が腰部脊柱管狭窄症の場合 2021年6月1日

 腰痛にて通院中の患者さんで「親が腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症で手術も受けたが、自分もそうなりはしないか? 遺伝するのか?」と心配する方がいらっしゃいます。脊柱管は神経の通り道で、腰の骨組みの中を神経が通り、軟骨である椎間板や靱帯(じんたい)も脊柱管の構成要素となっています。その通り道の骨の部分における広さは個人差がありますが、加齢とともに軟骨の膨らみや靱帯の肥厚が生じ、余分な骨も形成されてくると、脊柱管が以前より狭くなってきます。その結果、神経が圧迫されて狭窄症の症状が生じるようになります。
  骨性の部分がもともと狭いと加齢による変化が軽度でも症状を来しやすくなります。身長の高い低いがあるように体形が親に似ることは当然あるので、脊柱管の骨格も受け継ぐことがあります。つまり、親が狭窄症でその狭い骨格が似れば、子どもも狭窄症になりやすいといえます。そのような方は腹筋・背筋の強化や肥満の防止を心掛け、常日頃から腰部に無理をかけないように注意することが必要です。
 
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