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日常生活で急に腰が痛くなり「腰の筋を傷めた」と言う患者さんがおられますが、腰椎の磁気共鳴画像装置(MRI)を撮ってみて腰部の筋肉に急性の変化が見られることはほとんどありません。上下の腰の骨を連結する主要な組織として前方には軟骨である椎間板、後方には椎間関節があり、比較的急な腰痛はこれら椎間板や椎間関節、さらには仙腸関節に原因があることが多いといわれています。症状から椎間板に問題がありそうか、椎間関節が悪いのか、見当がつけやすい場合もありますが、エックス線検査をしても分からないことが少なくありません。重症で難治性であればMRI検査をして病変が判明することもありますが、軽症であれば消炎鎮痛剤などを使用して安静にしているうちに治っていくケースが多く見られます。この場合、精査もしないので腰椎のどの部位が悪かったのかはっきりしませんが、「治ったので良し」となります。一方、高齢者の圧迫骨折や腰椎に生じた腫瘍、感染による急性腰痛は簡単に治りませんし、厳密な対処が必要です。 | |
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