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院長・川村正英の


変形性膝関節症に対する人工膝関節置換術 2016年9月6日

 変形性膝関節症が進行してくると関節の動きも悪くなりますが、痛みで歩行が困難になることが最大の問題です。膝の変形が同程度でも痛みには個人差がありますが、一般に変形が強くなると注射や装具などの治療も効きにくくなります。痛み止めを飲み続けると副作用が生じることもありますので、痛みのために歩きづらくなるようでしたら手術を考慮した方がよいと思います。歩けなくなると骨も弱るし、脳や内臓にも悪影響があります。変形が強くて手術を要する場合は通常、人工膝関節置換術が行われます。手術を受けたら正座ができるようになるというものではありませんが、痛みを軽減し安定した歩行の再獲得を目指します。膝の人工関節は70代で受ける人が最も多く、さらに高齢の患者さんでも内科的に問題が少なければ手術可能ですが、合併症が心配になってきます。我慢できる範囲の痛みでこの先も歩き続けることができるのか、変形と痛みが悪化してこのままでは歩けなくなるのか、判断が難しい場合もあります。
 
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