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院長・川村正英の


腰椎疾患による下肢のしびれと筋力低下 2024年2月5日

 下肢のしびれは神経に障害があることが多く、整形外科領域では腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など腰椎に原因がある症例が最も多く見られます。しびれは感覚の問題であり痛みを伴うこともありますが、原因となる腰椎の状態が重症になると筋力低下も生じてきます。下肢にしびれを来した腰椎椎間板ヘルニアで、足部に軽度の筋力低下が見られるケースは少なくありませんが、筋力低下が中等度以上になると歩行に支障を来します。
 痛みをコントロールするための薬剤は多彩になりましたが、そのような薬で筋力を改善することはできませんので、下肢筋力低下が軽度でない症例では手術も検討する必要があります。筋力の低下が重度になってからでは、手術を受けても筋力回復が悪いことが危惧されます。既に診断がついていてもヘルニアの急性増悪や狭窄症の進行が見られるケースもありますので、下肢のしびれや筋力低下のある患者さんには整形外科受診をお勧めします。
 
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