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院長・川村正英の


変形性膝関節症と半月板損傷 2021年3月1日

 膝の関節軟骨がすり減って骨の変形が生じてくる変形性膝関節症で、関節の注射や薬物療法、リハビリ、装具療法を行ってもなかなか痛みや腫れが軽減しない方も少なくありません。このような患者さんの磁気共鳴画像装置(MRI)を撮影してみると意外な変化が判明することもありますが、半月板の損傷は通常よく見られます。
  若年者がスポーツなどで半月板の損傷を生じると手術が考慮されることが多いですが、中高年になり変形が強くなった膝の軟骨や骨を放置して半月板のみを手術しても効果は少ないというのが整形外科では一般的な考えです。
  しかし、変形が軽い時期であれば、損傷した半月板の修復により変形進行を防げるという報告はあります。また、断裂した半月板が膝の屈伸で引っ掛かる場合や断裂の部位により関節の変形が急速に進行することが予想される場合は、変形が高度でなければ半月板の手術も考慮されます。変形性膝関節症による膝の痛みでお悩みの方には整形外科受診をお勧めします。
 
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