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院長・川村正英の


膝の腫れ 2020年12月1日

 整形外科には膝が腫れた患者さんが多く受診されます。腫れの原因としては関節に水がたまっていることが多く、疾患としては変形性膝関節症が最多です。その他には痛風や偽痛風で急な腫れと強い痛みを来す場合もあります。
  関節の水があまり増えていないのに膝が腫れる場合は、関節の袋の一部である滑膜が肥厚している状態が考えられます。関節リウマチでは水が増えることも多いですが、滑膜の肥厚を伴うことが少なくありません。
  関節より表層の皮下に腫れを来した場合は蜂窩織炎など関節外の炎症を生じていることが考えられます。打撲などの外傷後にも関節外の腫れを来しますが、関節内に出血して血液がたまっている場合もあり、その場合は骨折や靱帯損傷を疑う必要があります。
  膝の腫れが関節に水がたまったためか滑膜の肥厚かは、触診では判別が困難な場合もあります。病態により治療法も異なりますので、膝が腫れた患者さんには整形外科受診をお勧めします。
 
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