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腰椎変性すべり症は中年女性における腰痛の原因として多い疾患です。変性すべり症は第4腰椎に起こりやすく、多くは第5腰椎に対して前方にずれた状態となります。すべりは上下の骨を連結する椎間板や椎間関節に負荷を生じて腰痛の原因となり、すべりが進むと神経の通り道である脊柱管が狭くなり、しびれや痛みなどの下肢症状を来します。 「すべり症のずれは治るのか」と質問されることがあります。ずれは年月を経て増悪することはあっても自然と治ってくることはありませんし、徒手療法やけん引で治るようなものではありません。手術で腰椎にスクリューなどの金属を挿入し固定をすることによりずれが治ることもありますが、それでも治りきらない場合もあります。 下肢に軽症でない筋力低下を生じ、歩行障害を来した場合などは手術療法も必要となりますが、それ以前の段階では肥満など腰部への負荷増大となる要因を解消し、腰部周囲筋の筋力強化を行ってすべりの進展防止を図り腰痛を防げたらよいと考えます。 |
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