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院長・川村正英の


腰痛の精査 2019年5月9日

 急に腰痛を生じた患者さんが整形外科を受診して、腰椎のエックス線を撮っても異常がなく、神経に異常を来した症状も見られない場合があります。一般に腰痛の原因となる部位としては腰椎の椎間板、椎間関節と仙腸関節が多いといわれていますが、このような場合に腰痛の原因が腰部のどこにあるのか特定できないことが少なくありません。
  大したことのない腰痛は消炎剤も適宜用いて安静にしていると比較的短期間で軽快してくることが多く、その場合は原因を特定するために精査をする必要性は少ないと考えられます。
  一方、重症の腰痛はなかなか治りませんので、腰痛が良くなってこない場合は磁気共鳴画像装置(MRI)などでの精査が考えられます。椎間板、椎間関節の異常や、骨折、腫瘍、感染などエックス線では分からなかった骨の異常が見つかることもあります。その結果、手術が必要になる場合や特別な薬剤の使用が適応になることもあります。腰痛でお悩みの患者さんには専門の医師受診をお勧めします。
 
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