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院長・川村正英の


骨のひびが疑われるときの治療 2015年1月6日

 手足のけがをしてエックス線検査で骨に異常はないが、症状からひびの疑いが残る場合があります。ひびは「ずれのない骨折」で、実際にはひびが入っているのに当初はエックス線で判明せず、そのうちに明らかとなってくる症例があります。ひびはずれてくることがあり、ずれが大きくなると骨折が癒合しにくくなったり、癒合しても変形が残ったりします。ひびが強く疑われるときはコンピューター断層撮影(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)でひびの有無をはっきりさせた方がよいケースもありますが、症例によっては精密検査をせずにひびが入っていることを想定した治療をする場合もあります。結果的にひびがなく打撲や捻挫であっても、ギプスなどの固定により痛みは和らぎ、腫れなどの症状も早く軽減してきます。ひびは治りが悪いと思っている患者さんもいるようですが、適切に治療をすれば、ずれのある骨折よりは通常順調に治ります。手足のけがで痛みや腫れが強い場合は整形外科受診をお勧めします。
 
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