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院長・川村正英の


五十肩の診断 2014年1月7日

 五十肩は痛みの部位や関節の動きの制限などの局所所見と、骨に異常が見られないエックス線写真を基に診断します。五十肩以外に成人の肩関節の痛みの原因として比較的よく見られる疾患は、肩に石灰が沈着して炎症が起こり強い痛みを来す石灰沈着性腱板炎があり、この際にはエックス線で肩に石灰の沈着を認めます。変形性肩関節症では関節部に骨の変形が見られ、また、時には肩の痛みの原因となる骨腫瘍がエックス線で見つかる場合もあります。五十肩では発症早期には炎症を抑える薬物療法が有効ですが、肩の骨に異常が起こっている場合には注射が不適当なことがありますし、石灰沈着性腱板炎とは注射部位が異なる場合があります。従って、五十肩が疑われる場合はエックス線も撮影して異常がないことを確認してから治療を行います。さらに、症状によっては磁気共鳴画像装置(MRI)で腱板や関節唇の状態を確認した方がよい場合もあります。
 
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