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肘のけがと異所性骨化 2013年1月7日

 骨折や筋肉の損傷、靱帯損傷を負った後に筋肉や靱帯、関節包などの組織に骨ができてくることがあり、これを異所性骨化といいます。肘はけがの後に異所性骨化を来しやすい部位で、異所性骨化が起こると本来柔軟性があり伸び縮みする筋肉や関節包が硬くなり、関節の動きが悪くなってきます。
けがで損傷を受けた組織は患部を安静にすることにより修復が促進されますので、重症度に応じて患部の固定を一定期間行います。通常の経過でも、組織が修復されるころには関節がいったん硬くなることが多く、硬くなった関節の動きを回復するためには関節を動かすリハビリを行います。異所性骨化が起こると関節の動きの制限が強くなり、時期によってはリハビリを行うと骨化がさらに進展する場合もあります。過度の運動訓練や損傷部位を不用意にもんだりすると異所性骨化はさらに起こりやすくなります。肘のけがの後のリハビリは難しい場合もあり、慎重に進める必要があります。
 
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