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手首の腱鞘炎 2012年10月1日

 手の腱鞘炎は指の付け根で起こりやすいですが、手首の親指側にも好発します。この部位の腱鞘は親指を動かす腱が通り、報告者の名前を冠してド・ケルバン病ともいいます。女性に起こることが多く、出産後の女性が罹患するケースもよくあります。親指や手首を動かすと痛みが誘発され、その腱鞘部位に一致して、若干の腫れが見られることが多いです。治療としてまずは患部を安静に保つことが重要ですが、親指は日常生活でどうしても使ってしまいますので、厳密に安静にするためには手首から親指を固定する装具を装着します。炎症を軽減する目的で消炎鎮痛剤の外用剤や内服薬も適宜使用し、炎症を抑えるホルモン剤の腱鞘内注射が効果的なケースもあります。これらの治療を行っても痛みが取れない場合は、腱鞘を切り開く手術が必要になる場合もあります。出産後の女性の場合は、授乳を中止するころには軽快することが多いといわれています。
 
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