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足の親指の変形性関節症 2012年9月3日

 足の親指の付け根が痛む疾患としては痛風、外反母趾が有名ですが、その他には関節リウマチや変形性関節症が挙げられます。変形性関節症は関節の軟骨がすり減って骨の変形が生じてくる疾患で、膝や手の親指の付け根によく見られますが、足でも親指の付け根の関節に生じることがあり、強剛母趾や強直母趾と呼ばれます。痛みは親指を反らしたときに強いのが特徴で、腫れを伴う場合もあります。関節の動きも悪くなるため、爪先立ちが困難となります。エックス線では関節の隙間が狭くなり、骨棘という変形が見られます。
 退行変性疾患ですので治療は対症療法となります。歩行時の痛みを左右する靴の選択は重要で、踏み切り時に親指があまり反らなくて済むような形状で硬めの靴底のものを選びます。消炎鎮痛剤の外用剤や内服を適宜使用し、痛みが強い場合はステロイド剤の関節内注入をする場合もあります。
 
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