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腰椎すべり症の「ずれ」 2012年3月5日

 腰椎すべり症は中年以後の女性によく見られる疾患です。第4腰椎のすべりが最も多く、第5腰椎に対して前方にすべってずれている状態がよく見られます。ずれの結果として神経の通り道が狭くなると腰痛以外に足のしびれや痛み、筋力低下を生じます。治療として薬物療法やリハビリを行いますが、腰痛が治まったとしてもずれが治るわけではありません。ずれが治らないことに対して不満を感じる人もいるようですが、ずれを治す薬はありませんし、引っ張ったりもんだりしてもずれは治りません。足に症状を来した場合は神経の通り道を広げる手術が必要になることがありますが、手術をしたとしてもずれの矯正は容易ではありません。逆に、ずれがあるからすべり症の人はずっと腰が痛いかといえばそうでもありません。ずれのない人と比べると腰痛を来しやすいので、腰痛防止のため体操を行ったり日常生活動作に注意をしたりする必要があります。
 
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