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足部外傷時の歩行について 2010年6月7日

 足部の骨折や靱帯損傷の患者さんに「歩行時の注意点はありますか」と尋ねられることがあります。大腿骨や脛骨など歩行時に体重がまともにかかる骨の骨折では、治ってくるまで松葉づえをついて患肢にかかる重さを「体重の半分まで」などと厳密に規制します。一方、足の指の骨折や足首の靱帯損傷で手術をせずにギプスや装具、テーピングで治す場合は患肢にかける重さを厳密に決めることは少ないです。
 骨折や靱帯損傷に対して固定をすることにより患部が徐々に修復されてきますが、歩き方や動かし方によっては痛みを生じます。痛みを感じる体重のかけ方や動かし方は患部に悪い力が働いていると考えられ、悪い力が働くと損傷部の治癒を阻害し、場合によってはうまく治らなくなる事態もあり得ます。従って足部の骨折や靱帯損傷時の歩行では、患部に痛みを感じないようにかばって歩くことが重要です。
 
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