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五十肩とエックス線 2009年2月2日

 「肩が痛くて五十肩と思う。骨は異常がないと思うのでエックス線は必要ない」と言う患者さんが時にいます。確かに五十肩は成人の肩の痛みの原因として頻度の多い疾患で、エックス線撮影で骨の異常は見られませんので、多くの場合は本人の感覚が当たっています。一方、肩に石灰が沈着して炎症が起こり強い痛みを来す石灰沈着性腱板炎ではエックス線で石灰が写ります。また、肩の腱板というスジが広範に切れた場合は肩の骨と骨のすき間が狭くなってきますし、肩の変形性関節症では骨の変形を認めます。さらに時には肩の痛みの原因となる骨腫瘍がエックス線で見つかる場合もあります。肩の痛みを来す疾患もいろいろありますが、五十肩は骨に異常がないというのが診断の根拠の一つですので、診察の際にはエックス線も撮影してみる方が慎重なやり方であると考えます。

 
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