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頚椎後縦靱帯骨化症 2009年1月5日

 背骨には神経を通す管としての役割がありますが、この背骨の首の部分を頚椎といいます。頚椎後縦靱帯骨化症はその管にある靱帯に骨ができて神経の通り道が狭くなり、神経の障害を来す疾患です。わが国では難病の特定疾患に指定され、中年以後の男性に多く発症します。
 症状としては頚部から肩の凝りや痛みを来し、頚部の動きが悪くなります。できた骨が大きくなると神経が圧迫されて、手足や体のしびれ、筋力低下、歩行障害、手の細かい動きの障害、ぼうこう直腸障害など神経まひの症状を来します。通常、骨化の進展は非常に緩やかですので、神経の圧迫を生じてもまひを来さない症例を時々経験します。しかし、このような場合も軽微な外傷を契機に重いまひを来すことがあるので注意が必要です。神経症状が出た場合は手術が必要になることも少なくありません。

 
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