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肘の骨折と異所性骨化 2006年6月5日

 骨折後や手術後に関節周囲の筋肉や靱帯、関節包などの組織に骨ができてくることがあり、これを異所性骨化と言い、このうち、筋肉に骨ができた場合は骨化性筋炎と診断することもあります。異所性骨化が起こると本来伸び縮みする筋肉や関節包が固くなり、関節の動きが悪くなってきます。
 肘は骨折後に異所性骨化を来しやすい部位で、リハビリで過度の運動訓練を行ったり、損傷部位を不用意に揉んだりすることにより異所性骨化がさらに起こりやすくなります。関節の機能回復が悪い場合に、異所性骨化を生じるとさらに動きが悪くなりますので、肘の骨折後のリハビリは慎重に進める必要があります。重症例では肘にできた余分な骨を取り除く手術が必要になる場合もあり、異所性骨化が生じると治療は容易ではありません。骨折時には整形外科での治療をお勧めします。

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