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院長・川村正英の


ビタミンD 2019年10月8日

 骨粗しょう症の薬物療法を受けている患者さんも多いですが、その治療薬にも種類があり、それぞれ作用機序が異なります。
  従来から用いられているビタミンDは腸からのカルシウム吸収を促進し、骨の石灰化を促して骨密度を増加させる作用があります。ビタミンDは魚やキノコから摂取されますし、紫外線を浴びることにより皮膚での合成も行われます。この天然型ビタミンDが肝臓、腎臓で代謝されて活性型ビタミンDに変わり、カルシウムに対する作用を発揮することになります。
  2016年に血中のビタミンD濃度が保険診療にて計測可能となりましたが、当院で計測してみるとほとんどの人がビタミンD欠乏ないし不足状態であるという結果でした。ビタミンDは他の骨粗しょう症治療薬との併用が有効なことも多いですし、「転倒を抑制する」という意外な効能があるともいわれています。ただし、ビタミンといえども副作用がないわけではありませんので、使用には注意が必要です。
 
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