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院長・川村正英の


骨折による機能低下とリハビリテーション 2019年7月2日

 整形外科では骨折に対して骨癒合が得られるのみでなく、機能も回復することを目標にして治療を行いますが、機能低下が残存する場合も少なくありません。例えば手首の骨折で、関節の可動域が健側の7〜8割程度までにしか回復しないことは少なくありませんし、握力が低下する場合もあります。これらの回復が不十分であれば、患部が使いにくい、使えないということになります。
  機能低下は骨折の変形や合併する軟部組織損傷などが原因となって生じます。ギプスなどの外固定により関節が硬くなる場合もありますが、長期の外固定を回避する観点から手術が必要となる場合もあります。
  リハビリテーションは骨癒合に応じて行いますが、関節が硬くなって長期間経過した後には、いくらリハビリを頑張っても再び可動域を拡大させるのは容易ではありません。骨折後に硬くなった動きが回復可能な時期の訓練が重要で、その時期を逃さないように集中してリハビリをする必要があります。
 
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