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院長・川村正英の


患部の安静と固定 2018年8月7日

 整形外科での治療として患部の安静が必要になることが多いですが、骨折、靱帯損傷、捻挫、挫傷といった外傷後の急性期における安静は特に重要です。患部を安静にするためには固定が有効で、軽い捻挫であれば包帯固定でよいことが多いですが、骨折であれば通常はギプス固定を要します。
  ギプス固定では骨折部の上下二関節を固定することが原則で、手首の骨折では前腕の回旋を制御するために上腕から手までの固定を要すことがあります。下腿の骨折でも上下二関節を含めると大腿から足部までの固定となります。
  腰椎の骨折では装具固定をすることが多く、上位腰椎の骨折では胸椎まで含めた上下に長い装具が必要となります。頸椎の問題であれば頸椎カラーを装着しますが、より厳密な固定を要すときは顎を受けるタイプの装具となります。
  近年、スポーツ外傷などで早期復帰を目指して患部を早い時期から動かすこともあるようですが、少なくとも外傷後急性期の安静固定は重要であると考えます。
 
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