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院長・川村正英の


変形性膝関節症と正座 2018年5月9日

 変形性膝関節症は関節の軟骨がすり減って骨の変形を生じる疾患ですが、痛みとともに徐々に関節の動きが悪くなってきます。膝関節の伸びが悪くなると足を投げ出して座るときに膝の裏が床に付かない状態となります。一方、曲がりが悪くなると正座やしゃがみ込みができなくなります。正座が困難になったことを自覚して受診される患者さんもいらっしゃいますが、正座は少しでも膝が悪くなると真っ先に困難となる動作です。進行した変形性膝関節症の患者さんにおいては再度正座ができるようになるのは難しい場合が多く、そのような患者さんは椅子に座る、洋式トイレを使うなど、生活様式を洋式に変更する方がよいと思います。関節の変形があまりない発症初期であれば、関節にたまった水を抜いたり膝の可動域訓練を行ったりして正座ができるようになる場合もありますが、無理に正座をしようとすると腫れたり痛んだりする場合もあります。関節の動きが悪くなったと感じた場合は、専門の医師受診をお勧めします。
 
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