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先般、日本老年医学会から高齢者の定義を75歳以上にすることが提言されましたが、高齢者において強い腰痛、背部痛が急に生じた場合は、骨粗しょう症を基盤とする圧迫骨折が腰椎や胸椎に生じていることが少なくありません。圧迫骨折は転倒して腰背部を打撲した場合や尻もちをついた場合に起こりやすいですが、骨粗しょう症が高度になると、けがの機転がなくとも日常生活動作のみで生じる場合があります。 腰椎や胸椎のエックス線を撮影すると骨折による変形が分かることが多いですが、初期には骨折が判明しないような場合もありますので、エックス線で異常がなくとも痛みが続くなら磁気共鳴画像装置(MRI)などでの精査が必要となります。圧迫骨折が生じていたら体幹装具による固定を行い、骨粗しょう症に対する薬物療法を施行します。場合によっては手術をした方がよい症例もあります。高齢でなくても骨粗しょう症になった人には圧迫骨折が起こり得ますので、強い腰背部痛が続くなら整形外科を受診した方がよいと思います。 |
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