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野良犬に手をかまれた人は最近あまり見掛けませんが、自分の家の飼い犬に手をかまれたと受診する患者さんは少なくありません。かまれてできた傷には細菌が入っており、細菌に身体が負けると傷が化膿します。浅い傷であれば化膿しにくいですし化膿しても深刻な事態になることは少ないですが、関節や腱鞘に及ぶ傷になると治療が容易とはいえず楽観できません。かみ傷は腱鞘に達しやすく、そこで化膿すると細菌は腱鞘に沿って指先や腕の方向に広がり、痛みや腫れとともに指の動きが悪くなります。患部をきれいにして安静に保ち早期から抗生物質を使用しますが、それでも化膿を抑えきれなくなると手術が必要になります。手術で化膿が治まっても指の動きの悪さが残る場合もあります。かまれてから数日たってどうも治らないと受診される方もいますが、うまく治すためには早期に治療を開始した方が有利です。 | |
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