<< 前のページ

院長・川村正英の


加齢による運動器の機能低下 2024年3月4日

 運動器とは、身体運動に関わる骨、筋肉、関節、神経などの総称です。運動器は加齢により機能が低下していきますが、歩行能力の維持は特に重要で、内臓や脳への影響も少なくありません。
 中年になると軟骨の年齢的な変化が起こり、無理がかかる部分では軟骨のすり減りが始まります。よく見られるのは、膝の軟骨摩耗によって生じる変形性膝関節症で、痛みとともに関節の動きが悪くなってきます。腰では、腰椎の変形から脊柱管狭窄症が生じることがあり、その場合は下肢のしびれ、筋力低下や歩行障害を来します。さらに高齢になると、骨粗しょう症による四肢体幹の骨折が生じやすくなります。脊椎の圧迫骨折では体形の変化を生じ、大腿骨近位部骨折ではほとんどの場合、手術を要すことになります。
 加齢により運動機能が低下するのは当然ですが、機能低下を少しでも抑えるためには、四肢体幹の異常を感じたら整形外科を受診することをお勧めします。
 
<< 前のページ
 
← 一覧に戻る